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中医学でみるカラダ〜心(しん)〜

“心”は西洋医学でいう「心臓」に当たる臓器です。血液を全身に送るポンプの働きをしていますが、中医学での”心”は「こころ」の働きにも関わっています。いずれにしても非常に重要な役割を担っています。

“心”の特徴

五臓の王様。体を温め、動かす中心となる。

“心”は「君主の官」と呼ばれ、全身の機能をまとめ上げる力を持っています。おそらく脳の機能の一部を表していると考えられます。24時間フル稼働している臓であることもわかるように、全身に熱やエネルギーを行き渡らせる中心となっています。

“心”の仕事

“血”を作り、全身に行き渡らせる。

血液を全身に行き渡らせる働きは、西洋医学の心臓と同じですね。実際には”心”のエネルギーが末端まで行き渡ることで血も行き渡ると言った考え方です。また「赤い血を作り出す」というのは中医学特有の考え方です。実際には心臓が送り出した血液が、肺で酸素を受け取って赤くなっているはずですが、昔の人はこの現象を”心”の働きと考えたのかもしれません。

精神・意識・思考活動の中心となる。

“心(しん)”には”神(しん)”が宿っていると考えられています。少し宗教色が出てきました。「神=精神」と考えていただけるとイメージが掴みやすいと思います。私たちが”正常な”精神状態を保っていられる、意識がはっきりしていられる、というのは”心”のおかげと考えます。心(こころ)を内蔵するところ→心臓と名前が付けられたことも中医学を学ぶと腑に落ちます。

“心”の病気

冷え・動悸・息切れなど

“心”は熱を全身に行き渡らせるため、”心”が弱ると身体の冷えが出てきます。また、動悸や息切れも出てきます。西洋医学の心臓の病気と同じような症状が出ます。

不安感・睡眠障害・物忘れなど

“心”は精神にも強く関係するため、心が不調になると不安感、睡眠障害、物忘れなどが出てきます。ちょっとしたことが心配で仕方ない、ソワソワする、あれこれ考えてなかなか眠れない、寝ても途中で起きてしまう、話がまとまらない、少し前のことを忘れてしまう、おかしな事を喋る、などといった症状は”心”をケアすると改善できる場合があります。

“心”と関係する部位

顔・舌・脈・汗など

“心”の状態により、これらの箇所に変化が現れる場合があります。脈の状態に変化が現れるのはイメージがつきやすいと思います。顔面蒼白になったり、暗い色になったりという時も”心”が関係していると言われます。舌も関連が深く、”心”の異常があると、舌先が赤くポツポツしていたり、舌炎ができたりすることがあります。汗のかき方も”心”の状態を判断するのに役立ちます。

最後に

“心”の不調は、心臓や血管の病はもちろんのこと、精神面とも強く関連します。心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などといった病気はもちろん、こころの病、認知症、不眠に悩む方も多く、ストレスの多い現代社会では”心”の状態を把握することが健康維持への近道かもしれません。

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