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春の養生

節分が終わると2月4日は「立春」。暦の上では春の始まりです。空気はまだまだ寒いですが、日が高くなっていることに気づく季節です。

『黄帝内経素問』によると、春は「発陳」の季節と記されています。「陳」は陳腐のちんなので、「古いものを押しのけて新しいものが出てくる季節」と解釈できます。物事が大きく動き始める季節です。

地表が温められることや、植物の活動が高まることによって遠くの山々が霞んできます。大陸からの黄砂が飛来するのもこの時期です。空気中の微小物質が呼吸器や粘膜に影響し、アレルギーや感染症を引き起こすことに注意が必要です。付け加えて2020年は新型肺炎にも要注意です。

日光は神経伝達物質の働きにも影響を及ぼす可能性が示唆されています。光を浴びることにより、うつ病の改善が促されるという報告があります。徐々に増してくる紫外線が身体に及ぼす影響は良くも悪くも、少なくありません。

さらに気温や天候の変化も大きくなります。自律神経の調節機能が追いつかないと、身体、精神の両面で、様々な体調不良が起こりやすい季節でもあります。

『黄帝内経素問』には春の養生法もきちんと書かれています。まとめると以下のような内容です。

  • 早起きをして散歩をする。
  • リラックスできる格好をする(髪はときほぐし、体はのびやかにする)。
  • 気持ちは押さえつけず、心を生き生きとさせる。

早起きをすること、心身共にリラックスして春を楽しむことが大切です。どれも比較的、無理なくできる方法だと思いませんか?

ただし、しばらくは冷えにも要注意です。まだ寒い季節ですので、温かい格好を心がけましょう。春は厚着なくらいがちょうど良いと思います。気温が上がるにつれて、少しずつ薄着にしていきましょう。

夏のパフォーマンスを最大限にするためにも、春の養生法、試してみてはいかがでしょうか。

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