天気が悪いとダルくなる?
低気圧が近づくと怠くなる、雨の日は疲れて眠くなりやすくなる、といった経験はありませんか?ある程度は仕方のないことですが、仕事や生活に影響が出てしまうと大変ですよね。
湿度が上がることによって引き起こされる、身体の重だるさ、しびれや痛み、胃腸の不調などは、中医学では「湿」が原因と考えます。もともと身体に「湿」を溜め込みやすい体質の人は、より一層、湿気の影響を受けやすいと考えられています。
脾胃に負担をかけると「湿」が溜まる。
「湿」が溜まる原因は人それぞれで異なりますが、消化吸収の機能を担う「脾胃(ひい)」の力が深く関わると言われています。ここでは「脾胃≒胃腸の機能」と考えていただければ十分です。
次の図をご覧ください。「脾胃」を料理人に見立てています。
“気”・”血”・”津液”は元気の源です。余ったら”精”として保存できます。
“脾胃”(料理人)が元気で、食材(飲食物)がちょうどいい量なら、美味しい料理がたくさん作れます。美味しい料理は体を動かすエネルギーとなります。さらに余った料理を保存しておけば、お腹がすいて材料が手に入らない時にも食べられ、常に元気でいられます。
しかし、料理人の体調が悪く料理を失敗したり(脾胃の力が弱い)、食材が足りなかったり(栄養不足)、食材を仕入れ過ぎてしまったら(食べ過ぎ)、美味しい料理が作れないだけでなく、生ゴミがどんどん増えてしまいます。
この増えた生ゴミが「湿」に当たります。料理をしつつ、生ゴミの処理もしなくてはいけないので、料理人(脾胃)は余計に疲れて悪循環に陥ります。
脾胃を守るためにすべきこと
病気のために”脾胃”の機能が低下することもありますが、健康な方でも、知らず知らずのうちに、脾胃にダメージを与える生活を送っているかもしれません。次のうち、当てはまるものはないでしょうか?
- 疲れがたまる生活スタイル。
- 食事の時間が不規則。
- 冷たいもの(アイスや大量の生野菜など)を食べることが多い。
- 脂っこいものをよく食べる。
- 栄養バランスが偏っている。
- ストレスが多い。
一つでも当てはまった方は要注意です。”脾胃”を守ることは、全身の健康を守ることにつながります。
これから始まる梅雨の季節は、特に”湿”がたまりやすい季節です。胃腸をいたわり、雨の季節も元気に過ごしましょう。