気虚と気滞

簡単♪中医学

からだの材料「気」

現代科学では、人体は「原子の集まり」と考えます。

原子はもっと細かく分解できます。原子核→陽子・中性子・電子→クォーク→???という風に。どこまで分解できるのか、人類にはまだ分かっていません。

中医学では人体を「気の集まり」として捉えます。

気=物質です。さらに、変化しながらあちこち動き回ります。分解しても、「気」は「気」のままです。

現代科学に比べ、中医学は物事を大ざっぱに捉える特徴があります。

「気の不調」は大きく2種類

気の不調は次の2種類に、大きく分けられます。

  • 気虚(ききょ)→ 気の機能低下
  • 気滞(きたい)→ 気の滞り

十分な量の「気」が、体内を正しくスムーズに動き回っている限り、私たちは活力にあふれて生活できます。

病気になるのは、「気」の動きに異常が出たときです。

気虚:気の「はたらき」が低下した時

「気」には生命活動を活発にするはたらきがあります。

私たちが体を動かせるのも、食べたものが消化されてエネルギーになるのも、老廃物が体から外に排出されるのも、全て「気」がはたらき、動いているからです。

過労、睡眠不足、病気などで、体力を消耗すると、「気」の量が不足したり、気の持つエネルギーが不足したりして、気の「はたらき」が低下します。

気のはたらきの低下を気虚(ききょ)と呼びます。

体力・精神力の消耗は、「気虚」につながります。

気虚になると、元気がない、やる気がない、など「機能低下」の症状が引き起こされます。

【気虚の症状】元気がない、だるい、やる気が出ない、声が小さい、食欲がない、軟便、汗が出る、かぜを引きやすい、立ちくらみ、など

消化がよく栄養のある食事を摂る、十分な休養を取るといったことが、対策になります。

気滞:気が「渋滞」した時

気虚と異なり、気の量や機能が保たれている場合でも、不調が起きる場合があります。それが気滞(きたい)です。

気は体内をスムーズに巡ることで、その機能を発揮します。十分な「気」があっても、それが渋滞してしまっては宝の持ち腐れです。

気滞を引き起こす原因として、現代社会でよく出くわすのが、「ストレス」「食べ過ぎ」運動不足です。

普段の生活で、言いたくても言えないことがあって我慢をしている。職場を変えたくても変えられなくて我慢している、といったことは多かれ少なかれあるのではないでしょうか。ストレスによる食べ過ぎも、気の動きを鈍らせ、気滞を引き起こします。

気滞になると、「張り」や「つかえ」を伴う症状が現れます。ため息をついたり、おならやゲップをすると楽になるという特徴もあります。

【気滞の症状】:肩のはり、喉のつかえ感、胃腸の張り、残便(尿)感、おならが多い、乳房が脹る、月経が不規則、など

精神面を穏やかにして、のびのびリラックスして過ごすように心がけましょう。飲食ではなく、運動や趣味、声を出して歌う、笑うといった方法で、ストレス解消に努めましょう。

「病は気から」はウソじゃない

「気」の不足や停滞により引き起こされる症状は、生活の質の低下に繋がります。

感染症などにかかりやすくなったり、長引くと生命力の低下や、より厄介な病気の原因(瘀血・痰飲など)を生み出すことにつながります。

中医学では「病は気から」という表現は馬鹿にできません。

健康は気から。意識して日々を過ごしてみませんか?