漢方薬をいつまで飲むか?

薬局コラム

「漢方はいつまで飲んだらいいですか?」

とてもよく聞かれる質問です。漢方薬を毎日飲むのはそれなりに手間がかかりますし、費用の問題もあります。

中医学の原点となる「黄帝内経素問」には興味深い記述があります。

およそ、強度の毒性をもつ薬は、病の十分の七を除去し、それ以上服用してはいけません。平常の毒性をもつ薬は、病の十分の七を除去し、それ以上服用してはいけません。毒性のない薬でも、病の十分の九を除去したら、それ以上服用する必要はありません。

引用元:現代語訳 黄帝内経素問 下巻P.212 東洋学術出版社

薬を飲み終わった後は、通常の飲食物で体調を整えていくことが勧められています。「医食同源」の考え方ですね。

当店でも、極力このスタンスに則り、漢方薬の服用をお勧めするよう努めています。症状が改善すれば、漢方薬といえども卒業できるとされています。

ただこの「病の十分の九を改善する」にはそれなりに時間がかかります。

短期間でも、漢方でグッと症状を改善できるケースは多々あります。

その先、7割改善したものを8割、9割とさらに改善し、維持するにはより多くの時間を要するというのが相談に携わっている中での実感です。

維持には食生活や、精神的な負担などの要素も大きく関わります。

漢方薬はすぐ効く、だけどじっくり長く飲むことも大切、と言われる理由の一つがここにあると考えています。