少子高齢化が進むにつれ、増加傾向にある介護。
多くの方がなるべく人生の最期まで、健康であれば介護負担は減らせるかもしれません。
日常生活に制限のない年齢のことを「健康寿命」と呼びます。
内閣府の高齢社会白書(令和2年版)によると、平均寿命と健康寿命の差は、全国平均で女性12.22歳 男性8.63歳です。
ざっと平均して約10年間の間、心身のトラブルを抱えた状態での生活を余儀なくされる方が多いのが現状です。
それでは、なぜ介護が必要となってしまうのでしょうか?
上記の統計で、65歳以上の方に介護が必要となった原因が明らかにされています。順位は以下の通りです。
1位 認知症(18.7%)
2位 脳血管疾患(15.1%)
3位 高齢による衰弱
4位 骨折・転倒
5位 関節疾患
順位を眺めていると、中医学を学んでいる人なら気づく点があるはずです。それは五臓六腑の一つ「腎」です。
腎は骨を主る。
腎は髄を生じる(脳に通ず)。
さらに、肝腎同源といい、腎は別の臓「肝」と密接に関係しています。
肝は筋(関節)を主る。運動を主る
内風(脳卒中の原因の一部)は皆、肝に属する。
肝・腎を元気なうちからケアしておく。脳・骨・関節を丈夫にしておく。脳卒中を未然に防ぐ。
そうすれば高齢になっても元気でいられるのではないかという気がしてきませんか?
物事はそう単純ではありませんが、介護予防の観点から中医学が注目される日が来ることを期待してやみません。